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(2008. 2. 26号)
住宅はワクワクを買う〜住宅ローンアドバイザーの意義〜
  人生の3大資金といえば、住宅費、教育費、そして老後資金と言われています。この3つは予想以上に多額の資金を要するので、早めにコツコツと資金準備をしていくことが大切です。いや〜なんとかなるでしょ、とタカをくくっていると、いよいよ冬になって食べ物が底を尽き飢えてしまうキリギリス状態に。

この3つの資金のうち、教育資金は子供がいれば子供の進学は避けれないし(いやいや、うちは中学までしか進学させないよ、高校に行きたいんだったら自分で働いとくれというご家庭もあるかもしれませんが)、老後資金は自分だけ年取らないというわけにはいかず、誰にでもいつかやってくるもの。
でも、資金が必要な時期がくるまで比較的期間があり、かつその時期もだいたい決まっているので、準備がしやすく、また準備しておこうという気持ちがおきやすいものです。

では、住宅費はどうでしょうか。
一生賃貸であればずっと賃料がかかりますが、これは毎月の支払いなので、事前に準備というのは特に必要ないかもしれません。気になるのは、購入の場合です。
そろそろ家が欲しいなあ。ずっと家賃を払っていても自分のものにならないならもったいないし。そうそう、あそこの新しいマンションいいなあ、いや、どうせなら庭付きの一軒家かな。と気持ちが盛り上がってきたときが購入時期になるので、資金準備もほとんどしないまま勢いで購入する場合も少なくないでしょう。

これがダメだといいたいのではありません。住宅は人生を過ごす空間です。住宅を買うということは、マイホームでこんな生活をしようというワクワクを買うことなのです。だから、家が欲しいという気持ちが最も盛り上がっているときにこそ、買う価値が一番高いしお得だといえます。

そこで、登場するのが住宅ローン。とりあえず少ない資金しかなくても住宅を手に入れて、ワクワクを実現しながら、費用は分割で後払いできる。これこそ住宅ローンのありがたさ。

でも、住宅ローンの利用の仕方を誤ると、とんでもない奈落の底に落ちてしまうことを、浮かれている時には考えない、いえ、あえて考えるのはよそうとするものです。自分だけはそんなことにならないはずだ、と。

今や自己破産件数は全国で約17万件(司法統計年報 平成18年度)。そのうち、住宅ローン返済が原因の破産が約11%を占めるという調査結果があります(日本弁護士連合会 2005年破産事件記録調査)。破産しないまでも、返済に行き詰って、せっかくの家を売却することもあるでしょう。理由はさまざまだとしても、やはり、最初の資金設計がもっとしっかりしていればという方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、資金計画を自分の知識だけでやるのは大変。不動産業者や金融機関のいいように乗せられてしまいがちな現場で、住宅ローンの知識をきちんと持って中立的にアドバイスしてくれる人に出会い、しっかり資金計画を立てられる人はラッキーです。

んん?ラッキーっていうのもなんだか変。アドバイスしてもらえることが当たり前じゃないというのがそもそもおかしいのではないでしょうか。

そう、だからこそ住宅ローンアドバイザーの存在意義は高く、あちこちにいてくれるにこしたことはありません。本紙2008年1月29日号の記事に、仕事で仕方なくではなく、自己の意思でスキルアップのために住宅ローンアドバイザー養成講座の受講者が増えているとあります。
きちんとした知識を持って購入者に接したいという意欲のあらわれを感じ頼もしく感じるとともに、住宅ローンアドバイザーの活躍で、一人でも多くの人が、新しい住まいでワクワクしながら資金的にも安心して暮らせるようになることを願っています。



平川すみこ

2002年CFP(R)資格取得後、個別相談、講師等のFP業務を行う傍ら、約3年行政書士事務所にて相続相談の現場や書類作成・手続きの実務に従事。
著書:『一生賃貸!』(ダイヤモンド社)ケーススタディ共同執筆DC(確定拠出年金)アドバイザー、住宅ローンアドバイザーの資格も持つ。